monaのアイルランドワーホリ日記
はじめての"壁"
「職場に日本人が1人でもいたらいいのになぁ」
異なる価値観の中でのコミュニケーションに慣れず、そんなことを思う時期がありました🙁
学生の頃から憧れていた「海外で働く」という夢が叶い大抵のことは乗り越えられると思っていたのですが、言葉や文化の違いによる"見えない壁"は思った以上にたくさんあったのです。
ストレートに伝える文化に慣れなかった話。
私が感じた1番の違いは、「意見をストレートに伝える」文化がしっかりと根づいていること。
例えば提案された事が自分の考えと合わなかった場合、
日本人は、「そういう考え方もあるね、でも、、」と相手の考え方を否定せずに婉曲的に伝えることが多いように感じます。
反対にこちらでは「それは違う」とはっきり伝えられることが多い😮ストレートな物言いに戸惑うこともあります。同じ熱量で意見を述べることができればいいのですが、相手の勢いに圧倒されて「そっか」と受け入れてしまうことが多く、後からモヤモヤすることがよくありました🤔
Direct (直接的)/ Indirect (間接的) communication
そんな時ふと、学生の時に習ったことを思い出しました。
それは、世界にはDirect communication (直接的コミュニケーション)とIndirect communication(間接的コミュニケーション) の国が存在するということ。
簡単に説明すると、
☆Direct communication(直接的なコミュニケーション)
その名の通りストレートに意見を伝えるコミュニケーションの仕方。
国:アメリカ、オーストラリア、ドイツ、カナダなど
★Indirect communication(間接的なコミュニケーション)
婉曲的な表現を使ってひとクッション置くコミュニケーションの仕方。
空気を読んで相手の言いたいことを読み取ることが多い。
国:日本、韓国、タイ、インド、サウジアラビアなど
例えば、
直接) I cannot do that (それはできません)
↓
間接)That might be a bit difficult.(それはちょっと難しいかも)
直接)This is not the correct way (このやり方は間違ってます)
↓
間接)I'm not sure this is the most effective way(それが1番いい方法か、ちょっと分かりません)
などが身近な例。
日本は言わずと知れた「間接的なコミュニケーション」の国。個人的にはアイルランド人も日本人と少し似た感覚を持っていると感じます☘️
ただ、アイルランドは世界中から人々が集まって暮らしている多国籍な社会。そのため、文化的背景の違いから率直で直接的なコミュニケーションをする人も多くいます。
つまり、アイルランドには日本に似た"間接的な表現"を使う人もいれば、"直接的な表現"を当たり前とする人もいて、さまざまなスタイルが混在しているのです。
"察する文化"は通用しない
アイルランドでも「間接的なコミュニケーションスタイル」を貫いていた私ですが、あるときふと気づきました。
「伝えたつもりのことが、まったく伝わっていない!」
それもそのはず、ここでは日本ほど"察する文化"が強くないので曖昧な表現では相手に意図が届きません。
例えば、日本では誰かが忙しそうにしていたら頼まれなくても自然と手伝いに入ることがよくあります。しかし、海外ではそういった"察する"行動は期待されません。(むしろ頼まれていないのに手を出すのは逆に失礼にあたるそう。)
だから、日本の感覚で「手伝ってくれるだろう」と期待して誰も動かなかったとしても、それは冷たいのではなくただ文化の前提が違うだけ。助けが必要なら、自分から「手伝ってもらえますか?」とちゃんと伝えることが大切なのです。(そう思うと、今まで知らないうちに察する文化に頼っていたんだなとはっとします😃)
もちろん今でも人と正面からぶつかるのは得意ではありませんが、そんな文化の違いを理解できるようになってからは、自分の意見を言葉にして伝える努力をするようになりました。
日本人ならではの強み
ある日、新人の子に指摘しなければならない場面でのこと。同僚に「あなたは物事を柔らかく言えるから、私の代わりに伝えてあげてくれない?」と頼まれました。
そのときふと気づいたのです。
私が直接的な言い方に戸惑うように、相手は婉曲的に伝えるのが難しい。
物事をやわらかく伝える力は、日本人として育った感性があるからこその"強み"なのかもしれないと。
私からすると、まっすぐに言い切れる同僚がうらやましく思うこともあります。(聞いていてハラハラするときもあるけれど、スカッとすることもある。)でも、私にも私なりの強みがあるぞ!と思えたのです🌸
海外で働くことで学んだこと
海外で働いて痛感したのは、「自分の当たり前が、当たり前じゃない」ということ。
直接的なコミュニケーションに慣れることができず落ち込んでいた私ですが、幸いアイルランドの夏は日が長い。仕事終わりに友達と会ってリフレッシュすることで乗り越えられました🌞
海外で働くという夢の裏側にはたくさんの戸惑いや葛藤がありましたが、でもその一つ一つが、確実に私を強くしてくれています。これから海外で働こうと思っている方に、少しでもリアルな参考になれば嬉しいです😊
Mona🐶
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